インプラント治療
「第二の永久歯」を手に入れるための、慎重かつ誠実な選択
「歯を失った。インプラントにすれば、また何でも噛めるようになる」
そうお考えの皆様に、歯科医師として、まずはお伝えしなければならないことがあります。
インプラントは確かに素晴らしい恩恵をもたらします。
しかし、インターネット上に溢れる「良いことだらけ」の情報とは裏腹に、インプラントは歯科治療の中で最もリスクが高く、危険を伴う治療であるという事実を忘れてはいけません。
当院では、インプラントを単なる「歯の代用品」として売ることはしません。
あなたの身体への負担、将来的な炎症のリスク、そして10年後、20年後の健康を天秤にかけ、「本当に今、あなたにインプラントが必要か」という診断から始めます。
歯科治療の中で「最も危険」と言われる理由
インプラント手術は、顎の骨にドリルで穴を開け、金属(チタン)のネジを埋め込む外科手術です。
血管と神経の損傷リスク
顎の骨の中には、大切な血管や神経が走行しています。
これらを傷つけると、大量出血による窒息や、唇のしびれ(神経麻痺)といった重大な事故につながる可能性があります。
副鼻腔(鼻の空洞)への影響
上顎の奥歯には「上顎洞」という鼻につながる空洞があります。
骨が薄い場合に無理な治療をすると、鼻漏や蓄膿症(上顎洞炎)を引き起こします。
事故を未然に防ぐ、当院の対策
3Dシミュレーション
術前のCT撮影データを専用ソフトで解析。
神経や血管の位置を1ミリ単位で把握し、手術のシミュレーションを完璧に行います。
コンピューターガイドシステム
難しい症例では、シミュレーション通りにしかドリルが動かない「ガイド」を作製し、ヒューマンエラーを物理的に遮断します。
「骨がないから足す」ことへの警鐘
世間では、GBR(骨再生)やサイナスリフト(副鼻腔の挙上手術)といった「骨を増やす手術」が頻繁に行われています。
しかし当院の考え方は少し違います。
「できるだけ、骨造成は行わない」
特にサイナスリフトは、副鼻腔の容積を変えてしまう手術です。
脳や鼻にかかる圧力のバランスが変わるため、耳鼻科の専門医は非常に嫌がります。
私たちは、耳鼻科領域の健康を阻害してまでインプラントを優先すべきではないと考えています。
骨が少ないのであれば、無理に手術をするのではなく、別の選択肢(入れ歯やブリッジ)の方があなたのQOLを高く保てる場合もあるのです。
インプラントの最大の敵「インプラント周囲炎」の恐怖
インプラントを埋めて終わりではありません。
本当の戦いはそこから始まります。
インプラントは天然の歯と違い、歯ぐきとの間に「繊維性の付着(バリア)」がありません。
そのため、細菌が侵入するとダイレクトに骨まで到達してしまいます。
気づけない「傷跡(瘢痕)」
インプラント周囲の歯ぐきは、手術によって一度切開された「傷跡(瘢痕組織)」です。
毛細血管が少ないため、炎症が起きても赤くなりにくく、痛みも出にくい。つまり、「自覚症状がないまま、骨が溶けていく」のです。
手遅れになる前に
患者様が「臭いがする」「膿が出る」と気づいた時には、すでに骨の吸収が進み、改善が困難な状況であることがほとんどです。
当院の徹底した「予防プログラム」
治療前
虫歯や歯周病にならないレベルまでブラッシング技術を高めるプログラムを完備。
治療後
専門家による「見えない炎症」の早期発見。
定期検診は、インプラントを抜け落ちさせないための必須条件です。
治療期間を短縮し、感染を防ぐ「ベッカム治療器」
一般的に、インプラントが骨と結合するには約3ヶ月、骨造成を伴う場合は1年以上かかることもあります。
期間が長くなるほど、手術部位が感染するリスクは高まります。
当院では、インプラントの定着を早め、感染リスクを下げるために、整形外科で使用される最新の骨折治療器をすべての患者様に無償で貸し出しています。
この機器は、サッカーのベッカム選手がワールドカップ直前の骨折を驚異的なスピードで完治させたことで有名になった超音波治療器です。
医科では1回の使用料が高額ですが、当院では患者様の早期回復を願い、標準サービスとして提供しています。
「噛むこと」への責任:上部構造の破損とケア
せっかく入れたインプラントも、毎日硬いものを噛み続ければ、上のセラミックが欠けたり、ネジが緩んだりすることがあります。
硬いもの(おかき、ナッツ、氷、貝殻など)への注意
これらは天然の歯であっても割れる原因です。
修理は可能
破損は病気ではありません。破損した場合は修理や交換をすれば元通りになります。
大切なのは、「インプラントも消耗する」という意識を持っていただくことです。
インプラント治療の種類
インプラントの治療は、1本から全ての歯を失った場合まで様々なケースに合わせてた治療がありますので、その例をいくつか紹介いたします。
歯を一本失った場合
歯を一本失った時、ブリッジを使う場合は健康な歯を削って治療しなければいけません。
しかし、インプラントは健全な歯を傷つける事なく治療を行う事ができます。
歯を数本失った場合
歯を数本失った場合は、数本のインプラントとそのインプラントに支えられるブリッジやクラウンで、機能と顔立ちが回復します。
入れ歯を固定する為の金属のバネによる違和感などもありませんので、見た目にも機能的にもすぐれていると言えます。
歯を全て失った場合
全ての歯を失ってしまった場合は、5本またはそれ以上ののインプラントによってフルブリッジを固定します。
入れ歯のような煩わしさや不便さからは解放されると思います。
料金表
埋入手術 200,000円 / 1本
上部構造 オールセラミッククラウン 200,000円 / 1本
上部構造 メタルボンドクラウン 200,000円+金属代実費 / 1本
※記載されている料金は全て税別になります。
※料金は症例、難易度、使用材料、治療技術、治療時間により異なります。十分な検査の結果としてあなたにとって必要な治療方法を治療前に相談の上、治療期間、料金を決定します。