むし歯治療
「削れば治る」という誤解を解き、一生モノの歯を守り抜く精密診断
「虫歯になったから、削って詰めれば治る」
そう思っていませんか?
歯は一度削ってしまうと、たとえどんなに高度な医療技術をもってしても、二度と元通りに治ることはありません。
詰め物や被せ物は、あくまで「人工物による代用」に過ぎません。削れば削るほど、歯の寿命は確実に縮まっていきます。
これが歯科医療の限界です。
だからこそ、私たちは「いかに削らないか」「いかに神経を守るか」という一点に、持てるすべてのテクノロジーと情熱を注いでいます。
「虫歯の見逃し」が、あなたの歯の寿命を奪う
虫歯治療において最も重要なのは、削る技術よりも前に、正確な「診断」にあります。
多くの歯科医院で行われている「パノラマレントゲン(お口全体を回って撮る大きな写真)」だけでは、実は虫歯の正確な検査はできません。これは大学教育や国家試験でも常識とされる知識です。
山田歯科医院の精密診断
デンタルレントゲン(局所精密撮影)
数本の歯だけを狙って撮る小さなレントゲンは、パノラマ写真の数倍の解像度を誇ります。
隣り合う歯の間の小さな虫歯や、詰め物の下の再発(二次カリエス)を確実に見つけ出します。
歯科用CT(3D立体画像分析)
従来のレントゲンが「影絵」だとすれば、CTは「実物大の模型」です。
歯の内部構造や根の先の病変、骨の密度を0.1mm単位の三次元画像で解析します。
特に、詰め物の下で複雑に進行した虫歯や、神経に近い深い虫歯の診断において、CTは「抜髄(神経を取る)」を回避するための最大の武器となります。
ダイアグノデント(レーザー診断器)
「削るべきか、経過観察すべきか」の判断が難しい虫歯には、ドイツ・カボ社のレーザー診断機器を使用します。
数値で虫歯の進行度を測定するため、歯科医師の勘に頼らない、科学的な判断が可能です。
削る部分をなるべく少なく
虫歯菌に感染した部分は確実に取り除かなければ再発しますが、健康な部分は1ミクロンも削りたくない。
この相反する難題を解決するために、私たちは以下の手法を組み合わせています。
う蝕検知液
虫歯に感染した部分だけを赤く染めるお薬です。
色が消えるまで慎重に除去することで、「削りすぎ」と「削り残し」の両方を防ぎます。
コンポジットレジン(CR)治療
型取りが必要な銀歯と違い、虫歯の部分だけをピンポイントで削って詰めることができるため、健康な歯質を最大限に残せます。
3Mix法
薬剤を用いて、できるだけ神経を残すための処置です。
深い虫歯でも、安易に神経を取らずに済む可能性を追求します。
歯冠長延長術(CLP)& 矯正的挺出(エキストルージョン)
「深いところまで虫歯が進んでいるから抜くしかない」と言われた歯でも、外科的に歯茎の位置を調整したり、矯正の力で歯を引っ張り出したりすることで、抜歯を回避し、被せ物を可能にする高度な手技です。
「痛くない麻酔」のコツは、道具ではなく、テクニックです。
「電動麻酔器を使っているから痛くないですよ」という言葉を、他の医院で聞いたことはありませんか?
しかし、それでも痛かったという経験を持つ患者様は後を絶ちません。
私は断言します。麻酔の痛みを取り除くのは「道具(機械)」ではなく「テクニック」です。
麻酔の痛みには「刺す時の痛み」と「液が入る時の圧力による痛み」があります。
表面麻酔を塗るのは当たり前ですが、それ以上に重要なのは、解剖学的な知識に基づいた「刺す位置」と、指先の感覚でコントロールする「注入速度」です。
患者様の呼吸に合わせ、組織の抵抗を感じ取りながら、最も負担の少ない速度で液を送り込む。
これは機械にはできない、熟練した歯科医師の「手の仕事」です。
道具に頼るのではなく、一人ひとりの患者様と向き合う姿勢こそが、無痛治療への唯一の道だと考えています。
抜髄(神経を取る)という選択を、最後の最後まで拒む
歯の神経を取ってしまうと、歯への栄養供給が止まり、歯は「枯れ木」のように脆くなってしまいます。
将来的な破折(歯が割れること)のリスクは数倍に跳ね上がります。
私たちは、たとえ時間がかかったとしても、可能な限り神経を残すための「覆髄(ふくずい)処置」を試みます。
「明日から海外出張だから、痛まないように神経を取っておいてほしい」というご要望があったとしても、それが10年後の抜歯に繋がると分かっているなら、私たちは専門家として、安易にその道を選ばないよう説得させていただくこともあります。
あなたの10年後、20年後の笑顔を守ること。
それが私たちの譲れない一線です。
虫歯は削らないといけないのでしょうか?
虫歯は出来る限り早いうち(小さいうちに)見つけることが大切です。
大きくなって穴があいてからでは虫歯を止めることはできません。
小さいうちなら予防によって進行を止めて長年維持することも可能なのです。
虫歯になったらすぐに削って治療しないとすぐに進むと思ってはいませんか?
この症例は当院で長年メインテナンスを続けている患者さんの虫歯の進行をレントゲンを追って観察したものです。
小学校6年生(1993年8月)で虫歯発見から未だに治療は必要ありません。
「虫歯は正しいメインテナンスによって進行を止められる!」
こうした実績を積み重ねてこそ「虫歯は簡単に進まない」と言えるのです。だから小さな虫歯は削らない。経過を追って観察します。
症例 : 虫歯の進行
“虫歯はすぐに治療する必要がある”という“迷信”
適切な予防治療によって虫歯の進行は抑制できる!
88/07/21 【初診時】
上下右6まだはえてきていません
7歳
乳歯虫歯発見
赤丸:乳歯 黄丸:永久歯
90/07/23
上下右6はえました
9歳
永久歯は虫歯なし
なかなか歯磨きができず
乳歯は虫歯を連発
赤丸:乳歯 黄丸:永久歯
91/04/01
上下右6咬合
10歳 小学校4年生男子
何とか自分で管理できるようになった
虫歯頻発
93/08/30
上下右6歳臼歯虫歯発見
12歳 小学校6年生
中学生になり飲食を自分の判断でするようになる。
反抗期?
虫歯頻発
94/04/04
虫歯発見から8ヶ月
患者13歳 中学2年生
生活習慣も含む予防プログラム
フッ素ジェル使用
97/06/16
虫歯発見から3年10ヶ月
患者16歳 高校1年生
カリエスが進行
喫煙、服装や行動が乱れる
やりたい放題、親もどうすることも出来ず
98/08/18
虫歯発見から5年
患者 17歳
関心は他のこと。
虫歯の進行は止まらない。
02/08/09
虫歯発見から9年
患者 20歳
就職して社会人になってから 礼儀や態度がみるみる大人びていく。生活も規則正しく良好。
05/10/18
虫歯発見から12年2ヶ月
患者23歳
タバコを止める
カリエスリスクテスト:ローリスク判定
虫歯の進行が止まった
09/02/06
虫歯発見から15年6ヶ月
患者 27歳
08年結婚
プラークコントロールも安定し
口腔内は安定している。
長期に患者様が通い続けて頂いているからこそ、このような“真実”を確認でき、虫歯の進行抑制を可能にする治療にフィードバックすることができるのです。
治療手順
かみ合わせの細かい溝が着色しているが短針は入らない。自覚症状は全くない。
パノラマレントゲン(大きなレントゲン)では発見できない虫歯も、デンタルレントゲン(数歯だけを撮る小さなレントゲン)で発見できる。
DIAGNODENTレーザーを使って虫歯の進行程度を調べる。計測値から治療が必要と判断。
カリエスディテクター(う蝕検知液)で細菌が侵入した歯質を判別する。歯をできるだけ削らないためには必須。
着色した感染歯質を染出しを繰り返し丁寧に取り除く。除去が不十分だと詰めても中から 再発してしまう。
染出し液で赤く着色した感染歯質は取り除かれた。
虫歯が大きく神経に近い場合は神経を感染から守るため3MIXを使用する。神経を保護し、神経との壁の厚みを増やすことを促進するα‐TPCなどを基礎に入れる。
コンポジットレジン、ハイブリッドセラミックなどをもとの形態に戻るように本来の歯の構造から色調を判断し、数種類のレジンペーストを選択し、精密に築盛する。
色調を微細に合わせ、もとの歯よりも若干きれいめに修復が完了した。
結びに:「削って終わり」にしないために
虫歯治療が終わった瞬間。それは「完治」ではなく、新しい「管理(ケア)」の始まりです。
一度手を加えた歯は、天然の歯よりも虫歯の再発リスクが高まります。
山田歯科医院では、治療を終えた患者様にこそ、10階の「Barby's Dental Care」でのメインテナンスをお勧めしています。
「二度と削る必要のないお口」を、私たちと共に作っていきませんか?
「これまでの歯医者とは、何かが違う」
そう感じていただける準備を整えて、あなたをお待ちしています。